最近の不動産屋に足を運ぶと、「デザイナーズマンション」と呼ばれる物件に変化が起きているようです。
一昔前に流行した、コンクリートの打ちっぱなしと広いダイニング、床はフローリング…というデザイナーズと呼ばれる物件の人気が落ち着いてきています。
「流行がひと段落して、本当に必要なものが何か考えられている」とのこと。 確かにコンクリート打ちっぱなしは、カッコいいし、友人を呼ぶときも鼻が高いだろう。
しかし、コンクリートの物件は夏が暑く、冬は寒いのだ。 ちょっとパーティをする、には最適な物件だが、長い間住むことを考えると住みやすいとは言えない。 また、ガラス貼りの浴室や、トイレは来客があるとなかなかいいものではない。
そう、最近のデザイナーズマンションは住空間の住みやすさを追求した、外見だけではなく、中身や人の動線もデザインされた住宅ということです。
本来建築家などが「コンセプト」を持って個性的なデザインで作ったマンションを「デザイナーズマンション」と呼んでいた。
だが、昨今の事情はちょっと違うようだ。 人それぞれに生活スタイルがあり、そのスタイルにあったものをプロデュースする、という役目が建築士に加わった。
コンセントはここ、 冷蔵庫はここ、など、フルオーダーで行えるものも出てきた。 建築士が設計したものだと、現場の人間には分からない不具合も出てくるため、多少現場で大工が工夫することもあるという。
地域の大工にしかわからない、現場があるということだ。 建築士がデザインして、大工が作るという構造自体も変わってきて、 施行主のアイディア、大工のアイディアなどを総合的に加えて、建築士がデザインを完成させることもあるという。
外観だけでは、デザイナーズマンションとは呼べない。そこに住みやすさが加わって、デザイナーズマンションは完成するのだ。